全体が写らないサイズ

甲府教室の村上先生より、Sano様のベッドカバーが出来上がりましたと、大量のお写真が届きました。ううむ。こんなにたくさん送って来てくださったのに、切れていない写真が1枚もありません。彼女曰く、「どんなに頑張っても、全体が入らない。いろいろ試して撮ったから、全部送ってみました。」ということです。kazuko_sano_bed2_800

Sano様が仕上げてくださったのは「Ohai Ali’i 2」です。210×210cm。確かにベッドカバーだと室内で完璧に撮影するのは無理。皆さんが周りで作品を持ち上げてくださっている様子が、写っていて、苦労されたことが伝わって参ります。椅子に乗ったりいろいろしたけど、無理だったということです。わたくしも、作品集を編集するときなどは、一眼レフカメラを使って作品の写真を撮ります。
制作されたSano様をはじめ、甲府教室の生徒様たちはみなさんベッドカバーを制作されておられる、少数精鋭の教室で、主宰の村上先生ももちろんベッドカバーを制作中です。彼女達の今までの作品を見たい!という方、村上先生が2013年に開催された作品展に展示されておりました作品写真を全て収録しております作品集をわたくしのサイトで委託販売させていただいております。kazuko_sano_bed3_800
わたくしは、作品の写真を見るのが大好きです。このSano様の作品は、さすがに高いスキルをお持ちであることがわかります。茎の縫い方や、葉や花とのつながり部分など、モチーフを感じて縫っておられることが伝わって来て、素晴らしい~と、感動してしまいます。ハワイアンキルトは、なるべく1枚になるようにパターンをデザインする都合上、モチーフとモチーフをつなぐ要素が登場します。それは、茎だったり、蔓だったり、抽象的なレースと言われる要素だったりしますが、どれもモチーフを生き生きと見せるための要素なので、手抜きは厳禁。花や葉を縫うのは楽しいけれど、要素をつなぐ線はつまらないという方、結構居られるのではないでしょうか?そこは、花や葉に水や養分を運ぶ重要な部分であると考えて縫えば、作品が見違えるように素晴らしいものになること、わたくしはたくさん見て来ました。このSano様の作品もそんな素敵な作品のひとつだとわたくしには見えるのです。バッドカバーを仕上げるエネルギーはカットの仕方やしつけのしかたや様々な縫い方などの細かな「手法」なんて、小さな問題だよねって思わせてくれる芸術性の高い領域に位置しているものだと、Sano様の仕事に心から尊敬の念を抱くわたくしでございます。

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