上手にリバースアップリケを使う

最近多くのお写真をお送りくださるK.Y.様から、また新しい作品のお写真をいただきました。「Tiki 6」です。カットがきれいにされているのか、フラットでとても美しい仕上がりです。Tikiの顔やバナナの葉の葉脈などのアップリケ、上手だなあとおもいました。なんとここにはこんな工夫があったのでございます。

「顔とバナナの葉?はリバースアップリケで作製致しました。」

なるほどです。リバースアップリケは、布を載せるのではなく、上に載せた布に孔を開けて、中から出た色を生かしながら上に載った布の方をアップリケする方法で、線を細く仕上げることができる縫い方です。複数の色を使う場合や、狙ったイメージ通りに作品を仕上げる際にお使いになる方もおられます。
載っているほうが良い感じ、あるいは、リバースで仕上げた方が良い感じ。これはそれぞれ制作される方がお決めになることですが、もちろんパターンを描く際にも考えます。でも、これはあくまでも描く側の都合で、その通りに制作しなければならないことは全くございません。なぜなら、日本ハワイアンキルト製作所サイトは、教室ではありませんので、完成した姿をイメージできるのは、制作者ご本人以の自由であると思っております。もちろんサイトでは教科書なども販売致しておりますが、この中に書いたことだけが正解という訳ではございません。ひとつの手法をまとめただけに過ぎないのです。

わたくしの所につい最近も。こんな質問がございました。(一部抜粋です。)

「こちらのパターンはカットラインだけで出来上がりラインの記入がありません。デザインの完成は出来上がり線だと思うのですがその記載がないので角、鋭角部分で分からなくなって困っています。
迷いながらも針を進めて参りましたがやはり不安で解いて刺し直し、やはりデザインが不安で新しい布で作り直しています。
完成作品の画像を拝見できれば判断出来たかも知れませんがそれも見つけられず、作り直している今確認しなければ作品が台無しになってしまうと連絡させて頂きました。」

まずは「出来上がりライン」という手法があるのか?新たに興味津々なわたくしでございましたが、既にカットの段階から「このようにカットしてください」と強制することは致しておりませんし、お客様の中には縫い代を足して仕上げられる方もおられます。いつも申し上げて折ります通り、ご自分が知っている手法に従って作品を制作していただくことが制作者にとっての正解であると思います。何度も言うことは申し訳無いのですが、わたくしどもは教室ではないので、このように作ってください と申し上げることは決してないのです。
ご質問くださったこの方は、とても真面目な方だと感じましたし、作品に対する強い思いも素晴らしいと思いました。美しい作品を完成させようと、いろいろ悩まれたのだと思います。ですが、正解はご自身の知っておられる手法の中にあると、ご自分をもっと信じて欲しいとも思うのでございました。
この方には、お買い求めいただいたパターンのカットされた様子をブログでご紹介致しておりましたので、その記事のURLをお送りして参考にしていただくようお返事を差し上げました。もちろん、制作方法に規定はない旨も一緒にお伝えしました。

その後。お写真を見て「しっかり参考にさせていただきます。」とお返事をくださいました。良かったです。

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