ハワイアンキルトもテキスタイルに

ここのところテキスタイルを描き続けておりましたが、その中にハワイアンキルトの図柄をデザインにしてほしいとのオーダーがございました。モチーフはモンステラ。出来上がったテキスタイルの一部がこれでございます。オーダーの主は、沖縄に一昨年にオープンした「ハレクラニ沖縄」のハウスダンサーであるYuhkiさんです。ホテルのラウンジでフラ（ダンス）を舞う彼女との出会いは割と運命的だったのですが、ホテルオープン当時から今まで彼女のステージ衣装のテキスタイルはずっと描かせてもらっています。Yuhkiさんのクム（先生）はワイキキのハレクラニで、35年以上ハウスダンサーを務めるカノエ・ミラーさん。Yuhkiさんはこのカノエ・ミラーさんの推薦でハレクラニ沖縄でパフォーマンスを披露している。ということは、ハワイのハレクラニで感じられるのと同じホスピタリティを再現している日本では希有な存在のダンサーです。

彼女は、ものすごくはっきりとしたドレスに対するイメージを持っているので、いつも生地のデザインは楽楽。きっとご自分が踊る場所のシチュエーションをしっかり把握されており、彼女を見に来るお客様のこともよくご存じなのだと思います。彼女一人の１着のためにテキスタイルを描き、ドレスにまで仕上げるので、大変贅沢で費用はかかっておりますが、ハレクラニに宿泊される方々のことを考えると、これは彼女にとっては必要な準備であり、礼儀でもあると思っていることを常に感じています。

このモンステラのオーダーをいただいた際に、もちろん元になるパターンを描きました。枠無しのモンステラ。この110×135cmの基本的なタペストリーのパターンを基本に、Yuhkiさん指定するカラーとイメージに合わせていくつか候補を作成した後に生地が出来上がり、彼女の着分だけの生地を作成し、縫製を依頼してドレスは完成します。多くのフラ＆ハワイアンショップの手がけるドレスとは、出来上がるプロセスは全く違いますが、メーカーの製品を身につければ、その会社の宣伝をすることになる。自分でモチーフを選び、テキスタイルも自身でプロデュースし唯一無二のドレスを使用するということがホテルを利用されるお客様への礼儀なのだそうです。なるほど。凄いよね。

近日中にドレスになる予定です。それはいつかお知らせします。緊急事態宣言により、ハレクラニに5週間行けなくなったYuhkiさん。コロナウィルス感染拡大の影響って思いもよらないところにあるのだなとわたくし自身も含めて痛感するのでございました。
ちなみに日本ハワイアンキルト製作所サイトの送料無料期間が明日3月15日に、終了します。どうぞこちらもよろしくお願い申し上げます。