サイズダウンの苦しみ

ベッドカバーでデザインしたパターンを一部トリミングしてサイズダウンしたものを描いて欲しい。なんてご要望を安請け合いしてしまったわたくしは、たったこれだけのことに七転八倒の苦しい日々を費やすことになろうとは思ってもみませんでした。ご依頼主からは、ここの部分をサイズダウンして50cmと35のパターンにして欲しいとのことです。50cmはいいとしても35cmはどうかなー？なんていいながら「35cmのバッグにしたいのよ～、バッグにしたらかわいくない？」というコメントに、一応チャレンジしてみようと始めました。
ところがこれがもう大変！どつぼにはまってしまい、一応は描いたものの、改めてサイズダウンの苦しみを痛感してしまったのでございます。大きさ関係はこの画像ほどの差のあるもので、サイズが小さくなればなるほど、表現できる要素は減り、到底イメージなんか変わってしまいます。35cmのものになればパイナップルの面積はほぼ4分の1の大きさになってしまいます。35cmのものは、いくつか描いてパターンの紙をカットしては、「おー！あり得ない～。」とゴミ箱へ。最後は絶対にやらない布をカットして縫って見るという行動にも出てしまったのでございます。
色的にはブルーの同系色＋白。パイナップルの葉は、下に白を入れて、作っていただくことはすぐに決まったのですが、実の部分の三角形について悩んだのでございます。これは上に載せた方がいいのか？穴を開けたほうがいいのか？まずは楽に作ることが出来るので、穴を開けて作ったらひどい状態になってしまいました。（アップリケが下手なのかもね。）なので、一カ所だけ上から乗せてみたところ、おお！これならいい感じになりそうだ。
それで、今度は、全部上に載せたものをもう一枚アップリケだけ作ってみました。ははは。これでもなんだか恐ろしい。三角形はもう少し小さいほうがいいし、パイナップルの葉もこころもち太くしたほうが、みずみずしい感じになるな。葉と実の間ももう少し詰めたほうがよさそうだ。（アップリケのクオリティは気にしない）

そしてパターンを右から左に作り直したのでございます。こうして作ったパターンは400円で販売されます。そんなわたくしに同情してくださる方が居られたら、日本ハワイアンキルト製作所のパターンを買ってね。なんて失礼いたしました。好きなことは、お金に換えられませんねえ。