母の仕事

先日、4年ぶりに、母に会いました。母の趣味は、クロスステッチで、ヨーロッパのパターン集などを参考に、もう10年以上作品を作り続けています。何年かに一度しか会わないわたくしは、その間に制作したという作品を見せてもらうのが楽しみのひとつです。ネットで作品を売れば？と言っても母は、「だってわたしがデザインした訳でなく、ただ作っているだけだから…。」って言います。謙虚だなあ。見習いたい。
久々に会ったわたくしに、土産として、写真のピローを持って来てくれました。これが本当に素晴らしい！

このぴローは、40×40cmの大きさで、クロスステッチ用の生地を使って制作されているのではなく、麻の生地の上に、赤い糸を使ってヌキで、模様を表現してあります。こういう手法があることをわたくしは知らなかったので、家族の仕事ですが、まじに「すごいじゃん！」って母に言ってしまいました。製作者いわく、もっと大きなデザインの一部をトリミングしたのだそうで、トリミング具合も上手で、これはこれで完成されたデザインなのかと思ってしまいました。

7月で84歳になる母ですが、こういう仕事（趣味）を続けていることで、わたくしが知る限り、もう20年ほど歳をとったようには見えない怪物です。手先の仕事を続ける、尊敬すべき存在に、わたくしももっともっと精進しなければいけないなと思うのでございます。
元来母は、数学が得意で、おそらく理系タイプ。わたくしが子どものころ、セーターやカーディガンは、すべて母の作ったものだったので、こういった図案の解析能力があることは納得できます。それにしても、驚かされましたよまったく。