なんにもなくて残念でした

土曜日に、以前からずっとわたくしの家に来たいとおっしゃっておられたお客様が、ご家族全員でお越しくださいました。彼らは、わたくしの自宅にはお店のようにパターンが並べられていたり、作品がたくさん置かれていると思っておられた様子ですが、商品の性格上、在庫はございませんし、ハワイアンキルトの教室のように、多くの作品や見本品も並べておりません。布の在庫も、人から見える場所には保管しおておらず、さみしいくらい何もない状態です。残念でございました。がっかりされたかもしれません。ご注文を受けたパターンは、すべてデータになっておりますので、その都度出力して商品にいたします。今の季節のような天気ですと、自然とパターンは湿気で寸法が変わります。なので、なるべくフレッシュな状態でパターンを出力し、オーダーにお答えするという方法をとっております。ちょっと残念だったかな？以後もわたくしのところへ来て様子を探りたいと言う方、がっかりさせておしまいなので、考え直していただくことをおすすめします。
ご主人様は、CADの図面を描けるとのことだございましたので、ご自身もわたくしと同じようなことをお考えになっておられるのかもしれないな～とは思いましたけけれど。わたくし個人はCADではないので、そこに少しの違いがあるのかもしれません。

わたくしはそれでも毎日必ずデザインに関わることを、続けておりますことは確かで、人生の標語、「継続は力なり」に基づくもので、力になっているかどうかはわかりま せんが、続けてきたことは確かだなとは思います。わたくしが大学に入る際に、とある方からの助言で、「専攻を選ぶときは、人から教わらないと学ばないと思 うものがいい。一番好きなことは、好きだったら、誰に何を言われなくても必続けられるはずだから。これを、好きこそ物の上手なれ。って言います。」ってその方に言われたのでございます。
この言葉によって、グラフィックではなく、工業デザイン（立体デザイン専攻・プロダクトデザイン専修　今はありません）を選びました。ままごと、着せ替 え、女子校育ちのわたくしは、立体物のデザインこそ、人に教わらないと身につかないと思い、実際、多くの知らない知識を身につけることに成功したのでござ います。パターンを図面化しようと考えることができたのは、大学で学んだことが基本になっておりますし、パターンをすべて、同サイズに折りたたみ、コレク ションしていただきやすいように考えたのも「図面折り」を知っていたことが、パターンをこうやって売ろうと考える基本になっております。これは、あらゆるサイズの図面をファイリングするためのもので、 折り方を少し変更しますと穴をあけて綴じることが出来るようにしているのでございます。
同時に、知的所有権についての授業や、意匠登録、特許取得など製品づくりに関わる法律的なことも、学ぶことは必須でございました。工業製品は、人の特許や 意匠を知った上で、他の権利の侵害をしないような製品づくりを狙い、それが新たな特許を生んだりするということを、想定しているからだ、と言われて学ぶの です。でも、この授業を通じて、匠登録や、特許取得の際に、図面が描けなければ、日本では登録することも難しいということも知りました。
わたくしをコーチングしてくれた教授の一人が、チューリップの新種を意匠登録する、と言って、図面を描いているを見て、超びっくりしました。底面図が特 に。工業デザインの世界では、図面＝自分の考えを人に伝える手段で、これを通じて第三者が、まったく同じ作品や製品を再現できることと同時に、自身の権利 を守るこを目的にしているということを、この教授の描いた図面を見ていやというほど理解できました。日本ハワイアンキルト製作所サイトのパターンの目的 も、同じように、パターンを再現して作品を制作していただくことを目的にしているのでございます。
なので、全く同じものを再現しない場合＝独自のアレンジがされた場合は、わたくしのデザインではなくなるということになります。こういった作品が生まれた場合には、わたくしに義理立てなどぜず、お写真をお送りいただく必要もなくなくなるといことになるのでございます。
ドライでも何もない、わたくしの家は決して来て楽しい場所ではございません。