今月のファブリックをいくつかご紹介させていただきます。グリーンローズとバナナリーフです。フラのドレスやパウスカート用の生地として使われるであろう素材として描いたものです。最近フラの衣装やオリジナルパウなどを扱うショップではファブリック専用プリンターを導入せざるを得ないというお話は以前させていただいたのですが、そのオリジナルプリント用の素材としてデザインを描いています。グリーンローズとバナナリーフはハワイアンキルト用のパターンとしても描いていますが、ファブリック用のデザインは、細部を描けますし、ひとつのモチーフを表現するためにたくさんの色を使える楽しさがあります。
グリーンローズは日本で開催されるフラのコンサートでも“Green Rose Hula”という人気曲で踊る方々にお使いいただけると嬉しいと思います。
ハワイアンキルトに比べて派手な世界に思われがちなフラですが、柄物の生地に対する感覚はハワイアンキルトよりもずっとずっと敏感で、ハワイアンファブリックのブランド力は、ほとんど意味がありません。新しいデザインの生地は、簡単に日本に輸入されるのですが、どこかの教室と同じということは許される事ではないので、多くの教室では生地のオリジナリティが最重要項目になるようです。こういったフラの教室様向けにお話を伺いながら、オリジナルファブリックのデザインも描くという業務もわたくしの仕事の一つとなっています。
これはバナナリーフのデザイン。いくつかのカラーバリエーションも考えようかと思う、カジュアルウェア向けのデザインです。バナナリーフは、いろいろな服のブランドからも、夏に出てくるモチーフでもあるので、この柄がいろいろなものになれば嬉しいと思っております。葉脈の入り方や、葉の割け方など、観察しながら一枚一枚描き、ファブリック全体の構成も考え、色の構成を考える。さらにこれが製品になったときのことを考え、カラーバリエーションの色相などを考える。というプロセスを踏んでひとつのデザインが仕上がります。もちろん最初は自分の手で元の絵を描くのです。これはハワイアンキルトのパターンを描くときも同じです。
オリジナルデザインを考えるプロセスの元となる情報は、Websiteにも掲載しています。ハワイアンキルトのパターンはどうしたら描けるか悩んでおられる方は、手がかりのひとつとしてご覧になってください。
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