1月のファブリック

ブログの更新を怠ると「体調が悪いのですか?」というメッセージをいただくことが多くて、少し困ってしまいます。わたくしはこのサイトの運営だけで生きてゆけるような状況ではありません。今までの流れのなかで、やらなければならない仕事が、わたくしの生活を支えるメインですので、書かないときは、「あー、他の仕事で手がまわっていないんだな。」と、笑って過ごしていただくと幸せでございます。kahiliginger
自分のサイトもブログも放置している期間に何をやっていたのか?それは皆様にときどきご報告させていただいております、ファブリックのデザイン他もろもろなのですが、ときどきご報告させていただいておりますファブリックの柄を掲載することにいたしました。最初のものは「カヒリ・ジンジャー」です。植物の詳細は、サイトでご紹介させていただいておりますが、このファブリックは、青空に鮮やかに群生するカヒリジンジャーを表現したつもりです。裾の部分に花をあしらい、鮮やかな青地にして、フラを踊る方々が華やかに見えるようイメージしてデザインいたしました。フラの先生の中には、プルメリアや、ハイビスカス、マイレや、レフアなど超メジャーな植物を好まれない方がときどきいらっやいます。そんな先生方のために、毎月こういうあまり知られていない植物をデザインに入れます。
カヒリは、鳥の羽を使って作られた飾りで、ネイティブハワイアンの家来が王や高貴な人の側でカヒリを持って立つという使われ方をした、という飾りものです。ビショップミュージアムなどで、今でも多数見ることができます。このカヒリに花の形が似ていることで、カヒリジンジャーと呼ばれている植物です。angels_trumpetangels_trumpet2_2fab
次は、ご存じエンジェルス・トランペットです。2種類描きました。
最近日本でも、いろいろな場所で咲いているのを見る事ができるエンジェルス・トランペットです。上のデザインは、その咲いているのを見たことがある方なら、ご納得頂ける柄として描きました。とにかくたくさん花が咲くのよね~。もう気持ち悪いくらいにね~。でもこれをドレスにしたら面白いわよね~。とつぶやきながら描きました。いくつか間引いてもいいけれど、たわわに咲く花こそ、元気なエンジャルス・トランペットですわよね~。
その次のものは、パウスカートにもいいかもしれないと描いた少し抽象的なエンジャルス・トランペットです。ハワイアン関連のTシャツにもよく使われる花ですが、ハワイアンキルトでも、よく使われるモチーフです。花単体で見ると、エレガントで素敵な花なので、ドレスにしたいという方もいるだろうと考えて描きました。これをパウスカートにしたら、結構かわいいのではないかしらとも思うのです。
最近物販のお手伝いをさせていただいて思うのは、パウスカート用の生地の柄に使われているモチーフは、ハイビスカス、プルメリア、モンステラ、レフア、がほとんどで、首都圏では、モノクロ系のタヒチアン柄が主流ですこし寂しい気がするのです。フラを学んで居られる方は、きっとそんな状況に気づいておられるので、それとなくパウスカートの売れ行きが悪くなるのも、理解できる気がします。そして、そういう状況だからこそ、こうしてオリジナルの柄で、差別化することが必要になって来るということも納得できるのです。
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次はココナッツリーフ。8種類の葉を描き、それを組み合わせて描いたデザインです。すこし艶のある葉を前に出して、それ以外はシルエットで描いた葉を配置して大人っぽい柄に仕上げたつもり。意外とココナッツリーフだけのファブリックって見当たらないのと、えーココナッツリーフなんて馬鹿みたい。と言われないような色使いでまとめたつもり。このファブリックのポイントカラーは「青」です。同系色だらけの中に1色まったく無関係な色相からひとつ選んで、全体のバランスを保たせる色として、この柄の中に青を入れています。たくさんの面積は必要ありませんが、ちょこっと入れるといい感じになる色。なんか変だと思ったら、反対色(赤⇔緑、オレンジ⇔青、黄色⇔紫)のどれかをすこーし入れると、素敵になります。
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これは、フレアースカート用にデザインしたティアレ。1つの花の直径が30~40cmの大柄で、大胆なデザインです。少しパレオ風な雰囲気もあります。ティアレは、タヒチの国花なので、わたくしの中で、これを使うときは、タヒチアンデザインというふうに認識しております。ハワイでティアレはタヒチアン・ガーデニアとも言います。angels_trumpet2_2fab

ピカケ&ピカケレイ。すごいピンク。でもこれ、人気のピカケですので、フラの先生には人気が出そうなデザインです。ピカケはコンテンポラリーフラの曲で、使われるモチーフで、ラブソングが多い花です。香りの良い可憐な花で、つぼみをつないだ白いレイは、結婚式などに使われます。複数本首にかけ、1本はあなたのために、2本目はわたしのために、3本目は二人のために、なんて言って3本首にかけて使うのだそうです。ハワイでウエディングをお考えの方、参考になさってください。lauae

これは「ラウアエ」総柄の生地をイメージしてデザインしました。これならハワイアンキルトの裏生地としても使えそうです。これも、ラウアエの葉を7種類描き、いろいろな大きさで配置して作成しています。群生していることの多いラウアエをイメージしています。1枚1枚の葉を見るとぶつぶつがあってちょっと気持ち悪い葉なのですが、いっぱい生えているととっても涼しげで、わたくしも大好きな植物です。
このほかに、タロリーフを2種描いたのですが、それはtiger_hibiscusさておき、今回特筆すべき1柄は、このハイビスカスです。タイガースのイベントで使う生地のデザインです。この生地でパウスカートを作り、それを着たフラダンサーがタイガースのイベントで踊るのだそうです。どうか拡大してご覧になってください。すごいから。
デザインをしていると、本当にいろんなことがございます。このパウスカートを身につけたダンサーはもとより、こうしてデザインした生地で作られたドレスを着て踊る方々の姿を、わたくし自身は拝見することはできません。ですので、デザインは、黒子のような仕事であるといつも痛感するのでございます。それはハワイアンキルトも同じ。作品の前では、パターンというのは黒子のような存在です。でも、わたくしは皆様の作品は、この場で見せていただくことができるだけ、ファブリックのデザインをご提供させていただくより、ずっと幸せな立場にいられると思うのです。作品のお写真をお送りくださる皆様に深く感謝させていただきます。いつも、どうもありがとうございます。以後もまた、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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