今一度教科書について

quilt_txt_300ハワイアンキルトの教科書・第二版は、指導者の方向けのものなのですが、制作過程の説明は、指導者では無い方でも十分ご活用いただける内容になっています。この教科書を編集するきっかけとなったのは、教室を主宰される方から、前に所属していた教室でよく考えてみれば何一つノウハウに関する情報をまとめたものが無く、規約を決めたり、生徒様のスキルを見極める基準やキットの値段など全ての項目があいまいで、教室運営に心配がある。というお声をいただいたことがきっかけになっています。(これは以前も書いたと思います)

その指導者の方が持っていた資料は、ピローサイズ(そのときは55×55cm)のカッティング講習の時に、主宰の先生からもらったプリント1枚しかなく、その後、全てのことを見よう見まねでやって来ていて、習慣的にわかっていても、それぞれの制作過程の詳細については、何も確たるものが無く不安だらけ。どうしよう。というお話からでした。確かに書店に並ぶハワイアンキルトの本は、美しい写真とほんのちょっとの作り方と型紙が付いているというものがほとんどで、アメリカンパッチワークのように、細かな作り方や布のはぎ方を詳しく説明した参考文献が圧倒的に少ないことは気づいておりました。

また、わたくし自身も、パターンだけ描いて販売するだけでは、あまりに不親切過ぎるとも考えておりましたので、きちんとしたハワイアンキルトの作り方をまとめたものの必要性はずっと感じておりましたので、パターンと教科書は、セットでご提供して初めて意味のある活動になるのではと考えて編集したものです。

現在は指導者の方を中心にご購入頂いておりますが、この手法に合理性を見いだしてくださった先生の中には生徒様にもご推薦くださり、複数冊ご注文くださる教室も増えて来ています。また、今までやって来られた手法に加えて、教科書の中に良い点を見つけてくださって、新たにノウハウとして追加して使って行こうと思ってくださる先生も居られます。書店に売っているような美しい本ではありませんが、今までの本に決して掲載されていなかった部分である、作品制作の最初の部分である生地の切り分け方法や、布のはぎ方などについて、きちんと説明しています。これを見て、最初にきっかけをくださった先生は、自信を持って教室で指導できるようになったと喜んでくださっています。

ハワイアンキルトはハワイで生まれたものですが、勤勉で緻密な国民性の日本でハワイの人は細かいことは言わないのよ、では通じない厳しいお客様である生徒様の目があります。ソリッドの生地といえども表裏を気にしたり、生地のミミについての扱いや、生地の色のロットなど、全てにおいてきちんとしたものが要求されます。生地だけでなくフープや糸、針やシンブル、はさみやピンなど細かな部分の要求に応えしなければならない国民性なのに、どうして一番大切なノウハウについてが手つかずのままになってしまったのでしょうか?2003年にこの仕事と関わりを持ち始めて10年以上が経過していますが、ハワイアンキルトの教科書のような本はいまだ見つけられていません。きっかけは一人の先生のお言葉からスタートした教科書編集ですが、多くの方に参考にしていただきたいと願っているのは、たくさんの方にハワイアンキルトに興味を持っていただき、気楽に始めていただけるよう心から祈っているからです。ですから、常にご購入いただける体制を新たに整えました。いつでもお気軽にご注文ください。

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