6月になりました。子どものころ、本日から夏服の制服になって、嬉しい!半袖で通える。同時に、毎年きちんと制服を管理してくれていた母に感謝する日でもございました。服といえば、仕事で、ファブリックを描いておりますことは、ときどき、ここにも書いておりましたが、いよいよいくつかの柄が、ドレスに仕立てあがりました。
このドレスたちは、展示会を経て、フラダンサー用の衣装として販売される予定です。
生地になったことで、ほっとはするのですが、ん?と思うことがよくあるのです。ドレスになったところはこんな感じです。
左から、ハンギングヘリコニア、上の左から、バラ、バードオブパラダイス、ピカケ、下の段左から、バナナリーフ、ティアレです。フラダンサー用の衣装としてサンプル製作されたもので、展示会を経て、先生や教室に販売されます。1着だいたい25,000円~というプライスになります。最近、フラのドレス業界は、価格破壊が起こってしまっていて、ドレスを価値あるものにするために、ハワイアンファブリックから、オリジナルファブリックになりつつあります。わたくしのクライアント様も、ファブリックプリンターを導入し、小ロットでオリジナル生地に対応できるようにされています。機械があっても、生地データがなければ、何もできないということで、わたくしがお手伝いさせていただいているのです。
個人的には、これはよても素晴らしいビジネスだとは思うのですが、少し気になるところがございます。写真の中で一番大きくご覧いただいております、ハンギングヘリコニアです。この植物は。上から下にぶらさがるように、花がつくのですが、あれっ? あれあれ。このドレスは、下から上に柄が入ってしまっています。うーん。
オペレーターの方は、ハワイの植物に詳しいわけではないので、きれいに見えるなら、植生は、関係ないのかもしれません。ですが、わたくし個人にとっては、なんとなく落ち着かない感じがしてしまいます。バードオブパラダイスを逆さまにしたらおかしいでしょ?でも、ヘリコニアならいいの?なんてね。
ですが、これは、初めてのことではありません。以前にドレスになった左の「レインボーシャワーツリー」でも、同じように下から上に柄が配置されていました。もしかして、この木を見たことないのかなあ。ま。仕方ないか。
日本のフラ業界からいろいろお仕事をいただいて、わたくしは暮らしておりますが、こういう表現を認めてしまう傍らで、モチーフを大切に作品をつくるハワイアンキルトに関わっているおりますこの矛盾。きれいなら何でも良い訳ではないけれど、知らないということは罪深いことなのだと、自身も注意しなければと心から思うのでございます。もちろん、ドレスが売れて、クライアント様もお客様も幸せな気持ちになることは心から願っております。なので、最近は「総柄」でデザインすることが増えました。上も下もない。これなら安心です。
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