しつけに11時間かかりましたって。

hayashi_shitsuke_300埼玉の教室に長く通ってくださっていて、もう個展ができるではないかと思うほど作品を作っておられるKotoe Hayashiさんが、いよいよウィールハンギングのカット講習にチャレンジされました。お選びいただいたデザインはハイビスカスで、さすがにセレクトされた色も、モチーフのイメージそのままで、ご本人も満足されたそうです。北村先生が指導にあたり、布を重ねて切ることや、ベース布とのあわせ方など、たくさん作品を製作してくださっている彼女でも、ご自分が縫い始める前のプロセスを経験されるのはピローのカット以来初めてのことだったので、いろいろ新しい経験をされたことと思います。

埼玉の教室では、作品はキットでの購入となっているので、カットやしつけなどはあまり教室では行っていません。生徒様はきちんと美しくカットされしつけされたものを購入して縫い始めることができるという運営方法をとっています。これは、師事するハワイの作家と同じやり方で、教室によっては生徒さん自身がパターンを使ってカットするという方法をとっているところもあるようですが、この教室は、ハワイでのやり方と同じにしています。

quilt_txt_300というのは、布の切り出しや、カット方法、ベース布とのあわせ方にも、きちんとしたやり方が定められているからです。それは、いままで直接指導を受けることで伝えられてきていました。北村先生のようにきちんと指導できる人なら安心ですが、そうでないと少しづつノウハウが変わって行ってしまうかもしれません。そこで、作ったのがこの「ハワイアンキルトの教科書」です。これは、ハワイの有名作家の手法をひとまとめにした本です。ばらばらに存在していた手法を集め、図版なども新たに描き直しました。直接講習を受けることができない方や、ほかのやり方に興味のある方、是非一度お手にとってご活用ください。巷のハワイアンキルトキットを見ると、しつけがとってもいい加減なものが多いのですが、時間かけてあわせたキットで一番大切なのはこのしつけです。ハワイアンキルトはアップリケした後に、同じところに落としキルトやエコーラインなどを施すので、しつけがいい加減ですと、工程が進むにつれて、布がよじれたりキルティングの本数が左右で違ったりすることになるので、本当はしつけがとっても大切。と、講習をお受けになったHayashiさんは、110×135cmのウォールハンギングのしつけに11時間かかったとお話されていたそうです。これを聞いてどのように感じられるかはそれぞれですが、縫う前に美しく仕上がったハイビスカスを彼女はうっとり見つめたそうです。写真のピントが合っていないのが残念ですが、美しいしつけ、目をこらしてご覧になってみてください。

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