パターンを持っている意味

kazuko_plumeriabag_500作品集の委託販売をお受けした甲府で教室を主宰されている村上先生から、バッグの写真が届きました。これはブラックバッグシリーズのひとつ“プルメリア”のデザインです。このバッグは、ショルダー用のデザインとして考え、村上先生は、パターン付きのキットで購入されました。わたくしは、当然ショルダータイプで仕上がると考えていたのですが、なんとバンブーの持ち手がついた手提げ型のバッグとして仕上がった参りました。パターンを見ていただいて、それがどんな完成品となって仕上がってくるかは、わたくしの想像を超えた解釈が加わり思わぬ形で目の前に現れてくるおもしろさは、キットを販売しているショップではなかなか味わうことの出来ないことだと思います。ピローやウォールなどのパターンは、バリエーションが利かないものがほとんどですが、小さなパターンやバッグ用のパターンは、キットになっていない自由さがあるのだと思います。パターンを持っていれば、それを見て何に展開しようか、どんな色にしようか、どこにどんな風にレイアウトしようかなど自分だけの自由が利くことを村上先生はよくわかってくださって、楽しんで作品制作してくださっているように見えます。布を買ってきて、色を考えたりカットしたりが面倒だから、パターンなんか必要無いという方もたくさん居られることと思います。でも、物作りが好き!というお考えをお持ちの方なら、パターンを持って、自由にオリジナル作品を作りたいと思うほうがより楽しみが増えるのではないでしょうか?

わたくしもこういった作品を拝見して“なるほどね、こういう作り方もあるのね。”と教えられるのです。これはパターンを入手できてこそその可能性が広がって行くのは間違いないと感じます。モチーフの推奨カラーの参考例は日本ハワイアンキルト製作所で、ご紹介させていただいております。参考になさってください。

多くの先生がパターンの所有の所在やオリジナリティを大切にしておられます。その考えはわたくしも同じですが、でも生徒様はどうでしょうか?生徒様一人一人にとっては、パターンについてよく理解できないあるいはどうでも良いことかもしれません。作品を作ってみようと思う基準は、ご自分が指導を直接受けておられる先生の人柄だったり、教室の雰囲気だったり。あくまでもパターンデザインは二次的な商材に過ぎないと考えています。ですから、日本ハワイアンキルト製作所のパターンを使って、教室運営されている先生たちからは、パターンが理由でやめていった方はどなたも居られないというお話をお聞かせいただいて、嬉しく思うのです。

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