フラの衣装をつくる

日曜日はなんだかバタバタして、気付いたら日付が変わってました。朝からいろんな人が来て、家に居たのかいないのかよくわからないような日。最初は別れた旦那さんだった人の誘いで、長男とわたくしと3人で鵠沼に昼ご飯を食べに行きました。帰ってきたら、縫製をお願いしているTさんが縫製を依頼していた衣装ができたと納品に見え、最後に選挙が近いせいか、投票することを考えてほしいと候補者の宣伝ハガキを持って、近所のF子さんが…。というような感じであっという間に一日が終わりました。

でもこの日一番重要だったのは縫製をお願いしているTさんとのやりとりです。コロナウィルス感染拡大前、フラ(ダンス)のイベントは季節に関係なくあちらこちらで開催されていて、このイベントに出演するフラを習っている方達は、花飾りやレイなどと一緒に舞台で踊るためのおそろいの衣装を作る楽しみがありました。多くの舞台衣装はハワイアンファブリックを用い、スタイルはたっぷりのギャザー、あるいは広めのフレアーのロングスカート。今までも何回かフラダンサーと呼ばれる方々のためのテキスタイルデザインを続けていることはこのブログでも書いてきました。でも、いつも残念に思いますのは、ギャザーやたっぷりのフレアーの衣装は、わたくしが一生懸命描いた柄が何であっても、シワに紛れて何が描かれているのかほとんど判別できなくなってしまいます。もちろん舞踊の衣装ですから、踊りやすさと華やかさを考えると致し方ありません。
そんな中、数年前からハレクラニ沖縄のハウスダンサーであるYUHKIさんの衣装制作に関わるようになりました。生地を描くことははもちろん、型紙を起こし、縫製してくれる方に依頼し、ドレスそのものをつくりあげることを行っています。(彼女のパフォーマンスはインスタグラムをご覧ください。)プロのダンサーとして活動する彼女の衣装は、柄を描くことを生業とするわたくしにとって、オーダー内容はいつも素晴らしいものなのでございます。
今回制作した衣装を以下にご紹介させていただきます。

これはワンショルダーのアンスリウムとストレチア(極楽鳥花・バードオブパラダイス)の衣装で、フラの衣装には珍しく、脇に大きくスリットの入ったタイトな形になっています。ハレクラニ沖縄のステージは風の影響を考えた形であることが重要で、フラの衣装にしては珍しく、今年は写真のようなスリムなスタイルのものを揃えました。フラは基本的に地面から足が離れることがあまりないので、片側スリットが入っていれば無理なく踊ることができることを彼女が証明してくれました。

左はVネック+アメリカンスリーブのパームリーフ、右はキャミソールタイプのハイビスカス。この2点は左右がスリットになっています。

ハーフトップ+巻きスカートのセット。左はタヒチアンアンスリウム。右はキャミソールタイプのハイビスカスと色違いです。これは衣装だけ見ると派手に見えますが、着てみると品が良くてかわいらしい。これは前に作った形と同じで柄違いのラインナップを揃えたいとのご要望で作成しました。
上記全てストレッチ素材を使っています。
ここまではこの衣装を使うYUHKIさんのイメージにぴったり。

最後は、Ti Leafのレイ。パターンを描いたのはわたくしでございますが、これだけ素材が違います。ストレッチのない素材ですので、衣装の形もこのようになりました。ふわふわしたこの素材をドレスに仕立ててもらいましたが、わたくしが思うほど素敵には仕上がりませんでした。きっと素材の風合いのせいだとは思うのですが縫ってくださったTさんとも「これ本当に着るの?ハロウィンの仮装衣装みたいな感じだね~。」などと。さらによくない点として、すぐにシワになってしまうことです。これって本当に衣装に使う生地なのかな?と人ごとのように言えるのは、この材料だけはわたくしたちが考えてセレクトした材料ではなく提供されたものであるからです。なのでこれは完全に失敗。残念です。

このブログが手薄になるのは、こういった業務の影響ではございますが、わたくしが福の柄を独自に描き、生地を作成して型紙を起こし、縫製を含めてこの世でたった1つの洋服を作ることを業務にしていることはほとんど知られていません。でも、こういうオーダーをもっと増やしたいとずっと思っています。フラやハワイに関する内容だけでなく、多くの方にわたくしの活動を知っていただきたいと切に願うのでございます。費用は以前にも記載しましたが1点79,000円からです。お問い合わせはお気軽に。

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