Uluのピロー

asano_ulu1_800オレンジペコ様より、完成作品のお写真が送られて参りました。Uluのピローです。制作者であるご本人様からは、
「ちょっとレトロな雰囲気になりました。」とシンプルなコメントが添えられておりました。今までムラ染め生地などで作品を制作されておられたオレンジペコ様による初ソリッド素材による作品です。(わたくしが拝見するのは。)確かにハワイアンキルトの王道を行く白ベースにくすんだグリーンで、レトロな雰囲気になっています。でも、この色なら、長く使って行けるし、ハワイアンキルトらしいわかりやすさが魅力の作品だと思いました。ファーストキルトのモチーフとしてウルが使われる理由は、ハワイアンキルトの縫い方を覚えるための全ての要素を体験できるモチーフであるとされています。葉の凹凸の部分、丸をスムーズに縫う要素、キルティングに写っても、葉脈や実にキルトラインを入れ、周囲にエコーラインを入れて見ること。中心部分の八つ星を縫う経験が、穴を開けた部分を縫うことを覚えられるなど、確かに確かに。久々にウルをきちんと仕上げてくださったのが無性にわたくしを感動させてくれたのでございます。
asano_ulu2_400もう一枚添えられていた写真には、裏の仕上げの様子が写っております。パイピングを使わないで仕上げてあることがわかります。逆にこの仕立ては現代的で、クール。角まで綺麗に仕上がっていて、オレンジペコ様のスキルの高さを感じます。すごくきちんと仕立て上がってるじゃん。すばらしー。なんて夜中に写真を拝見して、大喜びするわたくしでございます。オレンジペコ様は、某教室のインストラクターコースを受講されながら、独自にお仕事の合間を縫って作品を作り続けておられる素晴らしい方です。日本ハワイアンキルト製作所の、本来の目的は、買って使えるパターンで、自由に作品を作り上げてほしいというのが一番なので、ひとつひとつパターンを入手して、ひとつひとつ作品を完成させてくださるという方は理想です。教室を開いて指導者になろうと考えていても、まず作品をたくさん作ることがいろいろな意味で最も大切なことだと思うので、インストラクター講習と同時に、こうして作品を作り溜めて行こうとするオレンジペコ様は地道な努力家なんだろうなと、メールのやりとりの中で常に感じます。生徒さんを持つようになったら、必ず聞かれるのです「先生は作品をどのくらい作ってるんですか?」とか「今は何を作ってるんですか?」とか。オレンジペコ様は、きっとそのことをもう十分理解されておられるのかもしれません。

オレンジペコ様のブログにも同じ写真が掲載されております。制作者側からのお話も合わせてご覧になってみるとより、いろいろなことがわかって楽しいかもしれません。

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