Asano様より、アンスリウムの素敵なポーチが出来上がりました。とお写真が送られて参りました。中型のポーチのパターンをアレンジしてお作りになられたようで、生地はムラ染めとエイティを使っておられるそうです。ハートが並んでいるように見えるかわいらしいポーチで、仕立ても綺麗。モチーフの色に忠実で、ここのところバタバタして落ち着きの無い日々を送っておりますわたくしにはハワイアンキルトらしい作品のお写真をお送りくださったAsano様に、感謝したい気持ちになりました。
アンスリウムは、「ハワイのハート」と呼ばれ、切り花として最近ではよく使われるようになりましたが、鑑賞用に使えるようにするために、ハワイ島ヒロの近郊で品種改良が何度も行われ、産業に使われる植物になった植物です。花のように見える部分は苞(ほう)といい、花の額のような部分です。育種には熱心な日系人が関わり、今でも「ニッタ」とか「オオサキ」の名前がついた、優良品種が現在も育てられているのだそうです。
このAsano様の作品を拝見したときにこの「ハワイのハート」という言葉がすぐに浮かびました。ああ、アンスリウム~。いいじゃん。やっぱりモチーフに忠実な色だと、自然な感じがします。この作品に使われているアンスリウムは、全部本当にある色で、にくいのは、最も代表的な色である「赤+黄」を真ん中に持って来られているところです。この色と形を見れば、誰だってアンスリウムだとわかってくださいます。
中は、ムラ染めのピンクをお使いになって、全体にかわいらしい雰囲気でまとまっていてなんだか全体からイチゴケーキみたい。この季節にぴったりのスイートな雰囲気が、わたくしなどには想像できないうれやましい作品です。材料を上手に使って色が豊かに感じられる完成度の高い作品だなと思います。
もうひとつは、やっぱりこれもモチーフの色に忠実に作られた北村先生の作品です。ドルフィン&プルメリア。こちらの作品はKona Cottonを使って作られています。Kona Cottonで作られたものを拝見すると、独特の雰囲気を持っていて、色を合わせるために多くの色が用意されていることを感じます。先日お見えになった生地メーカーの方に、同じパターンで作られたふたつのバッグを見ていただきました。ひとつは日本製の生地で作ったもの。もうひとつはKona Cottonで作ったもの。メーカーの方は、一目ですぐにわかります。とKonaで作ったバッグを見て驚いておられました。
「こんなに違うんですね。同じ綿の生地とは思えないです。いやーびっくりしました。」なんて言うから、「Bella Solidも同じように色数が揃っているのだから、頑張っていっぱい日本に入れてね。」と申し上げました。もちろんユザワヤなどで気軽に入手できる便利さや値段で競争は難しいのでしょうけれど、バッグやポーチのようなわたくしたちにとって大切なアイテムは、良い材料で、クオリティの高い物を作りたいと思う気持ちを、すこしご理解いただけた気がします。
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