教室運営の自由

pillow2パターンが無いから教室が開けない。パターンを自分で描いて揃えるまでには相当な時間がかかるから、インストラクターの資格をとっても、すぐに教室運営できない。でも、せっかく習ったから、著作権を守り、習った団体のパターンを使い、自分の教室名の上に冠をつけた教室を開いてやっていく。あるいは、超有名作家の名の下で、プライドを持って教室を開校し、パターンデザインに悩むことなく、作品を作り上げて教室を運営する。

冠をつける場合でも、超有名作家の名の下でも、一番大変な作品制作する人が、著作権の名の下に、多くの制約を受けたまま、大変な思いをして教室を運営するように見えるのが悲しいと思うのは、わたくしだけなのでしょうか。独立した暁には、他の団体から、パターンを盗んだとか、真似したとか、攻撃を受けたり、いやがらせされたり。ハワイの文化の名の元に、アレが駄目、これが駄目と、ご自分の正当性を訴え続けるのをまわりの人たちがどう見てるんでしょうか?ハワイアンキルトを多くの人に知っていただき、触れてみたいと思っていても、なんだかこわそうで、関わらないほうがよさそう。なんて思われちゃってるんじゃないのでしょうか?本当にハワイアンキルトを多くの人に手がけてもらいたいと考えているとは到底思えないのです。

quilt_txt_300東京ドームの国際キルトフェスティバルなんかを見ても、ハワイアンキルトが占める割合は、驚くほど少ないし、作品のクオリティも、パッチワークや他のキルト作品と同じレベルに達していると感じられないのは、業界の問題なのかもしれないと毎年思うのです。ハワイアンキルトをパッチワークの1ジャンルだと言ってしまう人も居るくらいなので、小さな藪のなかから「全然違うんでーす。」とわたくしごときがいくら小さな声で言っても聞こえないかもしれません。ですが、馬鹿のように、「全然違うんでーす。」と言い続け、「どこが違うのよ!」って詰め寄られたときのために、「ほらね、違うでしょ?」と証拠固めするためにも、教科書を用意したり、「パターンの数がいっぱいあるって言ってるのに、亀とかハイビスカスとかプルメリアしかないじゃない。ああ、ほらウルとか言うのもあったけど、全体には10種類ぐらいしかないんじゃないの?」って言われないように、「ほらね、違うでしょ?」と持ってるパターンを全部ご覧いただけるように公開して、ここでも証拠固めしているんです。

わたくしはハワイアンキルトが大好きで、特に作品を拝見するのが大好きです。人の手で作られたものは、本当に素晴らしいと思うし、作品に人間性が出るとも思っています。また、同時に、どんな指導を受けて来たかもわかってしまう恐ろしいものでもあると感じています。作り方はもちろん、ハワイアンキルトにまつわる様々なエピソードが、作品の完成度に大きな影響を及ぼすものだとも思って居るので、パターンの説明は一生懸命書きました。でも、作品を完成させる、させられるエネルギーの前に、パターンの占める割合はそれほど大きくは無いとも思っています。作り上げる人が主役でしょ?ハワイの作家たちだって、作品を作り上げたから、尊敬されたんじゃないの?てなことを思う今のわたくしは、孤軍奮闘かもしれませんが、大きな目でハワイアンキルトをとらえ、ハワイから伝わったものながらも、日本の文化としてきちんと確立したものになるよう心から願っているのです。もちろん多くの方が、パターンをご購入いただけたら嬉しいとは思いますが、それだけじゃないのよね。

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